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銀川~フフホト~チャガンノール遺跡旅行~その15(フフホト・万部華厳経塔(白塔))

マルコ・ポーロが東方見聞録に、
「テンドゥク(天徳軍)は東方に位置し、境内に都市・集落を多く含んだ大州であって、カーンに隷属する。首府も同じくテンドゥクと呼ぶ。」book
と書いた、天徳軍に向かう。フフホト市区の東17キロ、白塔村の「万部華厳経塔」である。
高さ55.6メートルもある事から、マルコ・ポーロも恐らく目にしたのではないかと思われる。Dsc00891a14:04、
万部華厳経塔に着いた。
万部華厳経塔のある「豊州遺跡」は天徳軍と呼ばれていた。
文末資料によるとその城壁は東西の長さ1180メートル、南北1125メートルの方形であり、高さは最高で5メートル、門は東西南にあった。
その中で、万部華厳経塔は北西部分にあり、大明寺という寺の蔵経塔だったらしい。
建設年代は、10世紀後半から11世紀前半、遼の時代だった。
現在は国の重要文化財保護地になっている。
入り口から入る。Dsc00892a観光をしているのは我々くらいのもので、寒風が吹きすさんで身を切るような冷たさであるtyphoon
銀川の拝寺口双塔と同様、風鐸のかすかな美しい音色が、物悲しい雰囲気を醸し出している。
塔の平面は八角形をしており、基壇の一辺は6.6メートル、基壇の高さは約4メートル。
7層からなり、円錐形の屋根とその上の相輪は壊れていたものを修理によって復元している。
基壇にはひょうたん型の文様が2層あり、その上が何かの花草の浮彫、その上が高欄で、雷文系の組子文様、更に何かの花草の浮彫がある。
その上は3層からなる蓮座になっている。
その上が入り口のある建物になっており、1層と2層は外面に浮彫がある。
1層では、アーチ型の入り口は北側と南側にあり、その左右に武器を持つ四天王の浮彫、他の6面には格子窓があり、左右に菩薩像、上に仏坐像の浮彫がある。角の部分には龍の浮彫が巻き付いている。
2層では、アーチ型の入り口は東西面にあり、その左右に武器を持つ四天王の浮彫、他の6面には格子窓があり、左右に菩薩像の浮彫がある。角の部分には龍の浮彫が巻き付いている。
3層以上には浮彫はなく、ただアーチ型の入り口と格子窓があるのみである。
北東方向から塔を見る。Dsc00893a南側から塔を見る。Dsc00902a基壇の何かの花草の浮彫。Dsc00903a南側から塔を見上げる。Dsc00900a西南西から塔を見上げる。Dsc00904a南面のアーチ型の入り口と四天王の浮彫。青い額とアーチの間には、篆書体で「万部華厳経塔」との文字が見えるが、100年前の改修時につけられたものかもしれないと文末資料にあった。Dsc00901a_2屋根の下の風鐸noteDsc00898a北側の入り口。近年に取り付けられた木製の階段があり、中に入ることができる。Dsc00894a入り口から下を見たところ。Dsc00899a入り口右側の四天王の浮彫。取れかかっていて、鉄の棒で補強されている。Dsc00897a入り口の扉。落書きが多い。Dsc00896a内部には細い八角形の回廊がある。
東西南北に画像のような壁龕があり、昔は仏像が安置されていたらしい。
お供え物のようなものが置いてあった。
壁が厚い為、内部は暗く、懐中電灯かヘッドランプが必要。
今回は懐中電灯もなく、入らなかった。
上に上がる階段は、北側から入ると左に回り込んだ位置にある。
内部には金の時代にはめ込まれた石碑が1層目に6か所あり、地名、人名が刻まれている。もとは9か所にあったらしいが、3か所は紛失している。
他に各層の内部の壁面の、日の光が当たる部分に、遼時代以降の各時代に書かれた題記が無数にあるようだ。題記は漢字、契丹文字、女真文字、モンゴル文字、チベット文字、パクパ文字で書かれている。これも資料的価値があるとの事。Dsc00895a14:26発。
張家口へ向かう。


引用・参考文献

書名   :モンゴル仏教紀行                                                   
著者名  :菅沼晃 著                                  
出版者  :春秋社
 
書名   :村田治郎著作集 3 中国建築史叢考                                                   
出版者  :中央公論美術出版

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